源氏物語を楽しもう‼️

源氏物語の魅力を目一杯伝えたいブログ

2019-09-01から1ヶ月間の記事一覧

常夏3 ちょっとヤケになってる

さて、内大臣は源氏の君が今うわさになっている姫の話をしていたと聞いて 「その通り。我が家では山賊の子を引き取って育てている。まったく、普段悪口など言わない源氏の君だが、この屋敷の話になると悪口を言うのだから...」 おやおや、姫君を山賊の子とは…

常夏2 この恋心、どうすればいい?

最近源氏の君は玉鬘に、琴のお稽古という名目で、よく玉鬘の部屋に行っています。 源氏自身、玉鬘への恋心をどうしていいか困っています。自制しなければと思いつつ、玉鬘に思いを訴えてしまう。で、反省して、また訴える。そんなところです。 どうして、し…

常夏1 うわさの姫君

とこなつ...ずいぶんトロピカルなタイトルだな。はじめて読んだときそう思いました。 でも、常夏ってなでしこの花の別名だそうです。ちなみに、なでしこは撫でし子、かわいい子という意味もありました。 ずいぶん暑い日、源氏の君が涼んでいるところへ夕霧が…

蛍6 夢占い

一方、玉鬘の実の父、内大臣(ないだいじん)はといいますと、 内大臣は娘たちが思うようにうまくいかないことを残念に思っています。 冷泉帝に差し上げた娘は残念ながら后の地位を得ることができませんでした。それなら東宮(とうぐう、皇太子のこと)に雲…

蛍5 実の娘にはおカタイ教育

源氏の君は、娘の明石の姫君の教育に物語は必要と考えています。そのため、読ませる物語の内容も吟味しています。 「変な色恋の物語は読ませないように。秘密の恋がステキとは思わないまでも、世の中にはこんなことがあるんだと思われてはいけない」秘密の恋…

蛍4 長雨の季節は物語を読む

このところ長雨が続いています。六条院の女性たちはさまざまな物語を読んで過ごしています。 玉鬘は物語にふれたことがないので、熱心に読んでいます。いろんな話がありますが「私みたいな者の話はないわね」と思っています。 このころ人気だったのは住吉物…

蛍3 ちょっぴりさみしい寝床

五月五日、花散里(はなちるさと)が住む夏の御殿の東側で、騎射競技が行われました。夕霧(ゆうぎり)が若者たちを連れて来て、華やかに行われます。 当時の男子貴族って、身につけておくべき教養が沢山あって以外と大変です。和歌や漢詩は詠むだけでなく、…

蛍2 ほたるのひかり

玉鬘に会いに来た蛍宮。といっても、すだれごしの対面で、言葉も女房が間に入って伝えます。 あれこれと想いのたけを訴える蛍宮。なんと答えていいやら戸惑う玉鬘。そこへ源氏の君が入って来て、さっと光る物を放ちました...蛍です。 夕方、蛍を沢山集めて布…

蛍1 悩める美女

玉鬘(たまかずら)は困っています。 養父の源氏の君は、女房たちがいる時は父親として振る舞っていますが、女房たちがいない時は恋心を訴えてくるのです。せめてお母さんがいてくれたら...我が身の不運を嘆いています。 源氏の君は一度想いを告白してしまっ…