源氏物語を楽しもう‼️

源氏物語の魅力を目一杯伝えたいブログ

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

若菜 下4 紫の上、倒れる

演奏会からほどなくして、紫の上は病に倒れてしまいました。 この時代、病気は悪い霊のしわざと考えられていたので、お坊さんによる祈祷が行われました。医者は一応いましたが、それよりはお坊さんです。 なかなか具合が快方に向かわないので、転地療養をし…

若菜 下3 出家の願い

このところ源氏の君は、紫の上と女三宮のところへ行く頻度が同じくらいになってきました。 女三宮には父の朱雀院に兄の今上帝(きんじょうてい)がついているのだから、粗略な扱いはできないのは当然、と紫の上は思います。 一方、自分は源氏の君の愛情しか…

若菜 下2 穏やかに時は過ぎていく、が...

それから数年後のこと。 冷泉帝は位を譲ると発表されました。 「残念ながら私には皇子がおらず、自分もいつまで長生きできるかわからない。位を譲ってゆっくりと過ごしたい」と思っていらっしゃるようです。 新しく今上帝(きんじょうてい)が即位され、時代…

若菜 下1 ねうねう

女三宮の姿を見た柏木は、せめてあのときすだれをひっかけて宮の姿を見せてくれた猫を手に入れたいと願います。 あの手この手を尽くして、例の猫を手に入れることができました。 柏木は昼も夜もこの猫の世話をしています。猫の方も、すっかり柏木になついて…

若菜 上10 これって運命?それともカン違い?

桜の季節になりました。春の御殿では若者たちが集まって「けまり」というゲームをしています。けまりは、みんなで輪になって鞠をリフティングする男性の遊びです。 ここは女三宮のお部屋の近く。女房たちが見物しています。でも、なんかみんな浮かれている感…

若菜 上9 自分は大した人間じゃないんだ...

年が代わって、明石の女御(にょうご)の出産が近くなってきました。 女御のお部屋は春の御殿にありますが、場所を変えた方が吉だということで、明石の君のお部屋がある冬の御殿に女御は移ります。 この冬の御殿、明石の君の母の尼君も住んでいらっしゃるの…