源氏物語を楽しもう‼️

源氏物語の魅力を目一杯伝えたいブログ

2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

胡蝶3 養父の告白

雨あがりの空気がしっとりした夕方、源氏の君は玉鬘の部屋にいきます。女房たちは下がって、ふたりきりで話をします。 玉鬘を見ていると、母の夕顔の面影があります。 「初めて会った時はそれほどとも思いましたが、あなたはお母さまに似ていらっしゃるので…

胡蝶2 恋文の点検

衣替えの季節になると、玉鬘への恋文が多く届けられるようになりました。源氏の君は自ら恋文を点検して、どんな人が玉鬘に求婚しているのかチェックします。 まず、源氏の君の異母弟、蛍宮(ほたるのみや)。源氏の君とは仲良くしている弟宮です。この年にな…

胡蝶(こちょう)1 桜、ほほえむ、春の御殿

旧暦三月の二十日ごろ、春は終わりに近いのに、六条院の春の御殿はまだまだ花盛りで、鳥もさえずっています。せっかくのよい景色なので、池に舟を浮かべてみんなで楽しもうということになりました。 (今さら気がついたのですが、人が載れる舟を浮かべられる…

初音2 光源氏の懐の深さ

お正月の騒ぎが一段落したある日、源氏の君は二条院の東の院を訪れ、ここに住まわせている女性たちに会います。 ここに住んでいるのは、末摘花(すえつむはな)や空蝉(うつせみ)といった女性たち。みんな、昔源氏の君と関わりがあった女性です。 末摘花は…

初音(はつね)1 新年の六条院

この巻から、六条院の一年の様子が描かれていきます。玉鬘をめぐる話も続いていきます。ちなみに、暦は旧暦なので、この時代の一月は現代の二月です。 新年を迎えた六条院。うららかに空は晴れて、雪の間から若草が顔を出し、木の芽も芽吹いて穏やかなお正月…

玉鬘7 白と紫の衣装

年末になり、源氏の君は女性たちの正月用の衣装を選んでいます。紫の上は興味しんしんで見ています。 「ちゃんと着る方の顔を思い浮かべて選んでください。似合わない衣装を送られては気の毒ですわ」 「...ははーん、さては、送る衣装の色合いを見て、着る人…

玉鬘6 ちょっぴり複雑

源氏の君は右近に、玉鬘への手紙を言付けます。玉鬘は複雑な思いです。 「実の親からの手紙だったら、どんなにか嬉しかっただろう。知らない人のお世話になるなんて...」それでも右近たちに諭されて返事は書きました。 一方、源氏の君は紫の上に玉鬘との関係…

玉鬘5 事は慎重に運ばねば

久しぶりに六条院に出仕した右近。紫の上から「久しぶりね。こちらへいらっしゃいな」と呼ばれました。女房たちが沢山いる中、とりわけ気にかけて下さるのを右近は嬉しく思います。 源氏の君もやってきて「ひとり者が若返ったように見えるけど、里帰りの間に…

玉鬘4 再会

とりあえず、都のはしっこの九条にいた知り合いの家に仮住まいすることになった玉鬘たち。でも、これからどうしよう... こういう困った時、当時の人が頼ったのが神様仏様。 でも、現代のパワースポット巡りの感覚とは違います。「すがる」というのが近いでし…