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胡蝶2 恋文の点検

衣替えの季節になると、玉鬘への恋文が多く届けられるようになりました。源氏の君は自ら恋文を点検して、どんな人が玉鬘に求婚しているのかチェックします。

 

まず、源氏の君の異母弟、蛍宮(ほたるのみや)。源氏の君とは仲良くしている弟宮です。この年になってこんな手紙を書くなんて、と源氏の君はクスリ。蛍宮は数年前に奥様を亡くされていますが、女に関しては結構浮わついた所があるのが困った所です。

 

東宮(皇太子。朱雀院の息子)の母方のおじ、ひげ黒(くろ)の大将からも届いています。大将は真面目な方ですが、長年連れ添うた正妻が年取ったのが嫌になって、玉鬘に求婚しているとか。ちょっと困った話がある方です。

 

おや、開封していない手紙があります。「これは誰からかな?」今は玉鬘の女房になった右近が答えます。「内大臣のご子息からです」...なるほど、玉鬘にとっては兄弟からの恋文。素直に読むのもちょっと抵抗がありますね。

 

右近は源氏と玉鬘を見て「親子というよりは、ご夫婦としていらっしゃるほうがお似合いじゃないかしら」と思っています。

確かに、玉鬘は元々美しい方ですが、六条院で他の婦人たちの様子を見習って、着こなしや化粧も上手になり、華やかになってきました。

源氏の君、「他人にしてしまうのは惜しい」と思っているようです。(続く)