誠意の薫と情熱の匂宮、どちらも選べず苦しむ浮舟。 こうなったら、自分ひとり、いなくなってしまおう。 昔話にも、二人の男どちらも選べず死を選んだ女の話があったことだし。 お母さまは悲しむだろうけど、他の兄弟姉妹の世話で忘れるだろう。 死を決意し…

薫から暗に「他にお付き合いする男性がいるようですね」という手紙が送られた浮舟。手紙は「宛先違いのようなのでお返しします」と送り返します。 変に思った女房の右近がこっそり薫の手紙を見て、状況を察知しました。 浮舟と匂宮の仲を知っている右近と侍…

浮舟が具合が悪いと言うので薫は使者を送ります。 その使者が宇治に着くと、ひとりの男とばったり。 「あれ、お前は...匂宮さまの手紙の使いだよな。こんなところで何しているんだ？」 「（やべっ、薫さまの使いだ）あ、あのー、私事で来ていまして...」 「…