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夢浮橋2 浮舟の選択

僧都からの手紙を持って訪ねて来た浮舟の弟。手紙にはこう書かれていました。

「薫さまから事情を聞いて驚いています。愛情深いお二人であったのに、あなたを出家させてしまったことは、かえって仏さまからお叱りを受けるかもしれません。

薫さまとの縁を大切になさい。たった1日でも出家の徳は量りしれません。それを頼みにしなさい」

僧都は浮舟に世俗に戻るように進めています。

 

さらに、浮舟の弟は「もう一通手紙を預かっています。こちらは直接お渡しするように言いつかっています」

浮舟を世話している尼君は「この男の子はあなたに似ていらっしゃる。弟君ではありませんか」と聞きますが、浮舟はこの期に及んでも何も言いません。

とりあえず尼君が手紙を受け取って、浮舟に見せました。

 

手紙を薫からでした。愛情込めて「あなたに会いたい」と書いてあります。

 

 

浮舟は返答します。

「昔の事を思いだしても、思いあたる事がありません。人違いかもしれませんから、手紙はお持ち帰りください」そう言って臥せってしまいました。

今はただ、母親に会いたい。弟にも、母親の様子を聞きたい。それが、浮舟の望みです。

 

 

一方、薫は早く早くと待っていた結果が、手紙を返されただけになり「なまじ手紙を送るんじゃなかった」と思います。

自分が浮舟を宇治にほったらかしにしていた経験から(もしや誰かが浮舟を隠し置いているのでは...)などと考えているようです。

 

 

結局、浮舟は薫に会わない選択をしました。

ここで、源氏物語は幕を閉じます。

 

二年以上に渡り、読んでいただいてありがとうございました(〃⌒ー⌒〃)

次回は、これまで書き綴ってきての感想など書かせていただきます。