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手習4 自分の一周忌

宮中へ行った横川の僧都(よかわのそうず)は、后に「去年の3月に宇治で不思議な女を救助した」と話します。

もしかしたら、その人は薫の恋人かしら...后は思います。薫に話したら喜ぶかもしれない。けれど、確かな事ではないし、その女性は出家したというし...どうしたものかと思いながら、そのままにしていました。

 

新年になり、僧都の妹尼の元に、甥が訪ねて来ました。この甥は薫に仕えているのです。

「最近、薫さまと宇治に同行しました。お付き合いされていた女性がいて、その方は亡くなりました。その方の妹を宇治にこっそり住まわせていましたが、その方も去年の春に亡くなりました」

まさかそれって...浮舟は胸が騒ぎます。

 

「今度、その亡くなった方の一周忌を薫さまがとりおこなうのですが、お坊さまのお布施の装束の準備を頼まれています。こちらで準備をお願いできませんか」

 

薫さまは今でも私を忘れていないんだ...しみじみと浮舟は思います。

「あなたも手伝ってくださいな」尼君が言うので、浮舟は自分の一周忌の準備をします。なんだか変な気持ちです。

 

 

浮舟の一周忌を終えた薫は久しぶりに后に対面します。

薫の様子を見た后は、(やはり、あの事を話そう)と女房を通じて僧都の話をします。

 

驚く薫ですが(待てよ、女好きな匂宮がこの事を知っていたら...)と躊躇しますが、后は匂宮には話していないとのこと。

 

とにかく、僧都に会って確かな話を聞こう。薫は横川へ行く決心を固めます。

 

次回から新しい章に入ります。そして、これが最後の章です。

さあ、薫と浮舟はどうなるのか...