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蜻蛉3 薫と匂宮、真相を知る

浮舟がいなくなった事がまだ夢ではないかと思う匂宮。葬式も、なんで急いで行ったのか分からず、女房の侍従(じじゅう)を屋敷に呼びます。

 

そこで知ったのは、浮舟が薫と匂宮との三角関係に悩み、川へ身投げしたらしいということ。いったいどんな覚悟で川へ入ったのか...どこかで、そんな覚悟があることに気がついていればと胸が痛みます。

 

一方、薫は宇治へ行き、女房の右近に浮舟の生前の様子を問いただします。

薫も、浮舟が川へ身投げしたらしいと聞いて驚きます。

「なぜ、浮舟はそんなことをしたのだ。今さらこんなことは言いたくないが、匂宮とのことが関係しているのではないか。言え。私に隠すな」

 

薫さま、匂宮さまが浮舟さまと男女の仲ということをご存じなのね...

とは言うものの、真相を話すのをためらった右近は「2月頃から匂宮さまから手紙をいただくようになりました。恐れ多いので一度か二度お返事を差し上げましたが、それ以上のことは知りません」と答えます。

 

薫もそれ以上は追及しませんでした。

 

宇治はなんと嫌な土地なのか。浮舟の遺体すら探さず、情けない別れになってしまった。今、浮舟はどこの川底にいるのか...

 

 

薫はせめて、浮舟の法要だけでもきちんとしたいと世話をします。

それを聞いて驚いたのが、浮舟の継父の常陸介(ひたちのすけ)。浮舟の母は、浮舟が都に迎えられたら話をしようと思っていましたが、もう隠していても仕方ないないので、浮舟と薫との関係を話します。

「亡くなったのはまことに残念だ」と泣く常陸介。今まで浮舟を継子扱いしてたのに、今さら家族ヅラをしています。(続く)