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総角4 企みは成功したけど

薫は、以前から中の君と文通をしている匂宮(におうのみや)を、こっそり宇治へ連れて来ました。匂宮を中の君に会わせようとの企みです。

 

「薫さまがいらっしゃいました」と言われて大君は(薫は中の君に心が動いたはずだ)と思い、中の君は(薫のお目当ては私ではない)と思っています。

 

女房の弁の君には「夜更けになったら中の君の寝所に案内してくれ」と言っておき、薫は大君と話をします。

大君は障子を隔てて薫と話をしますが、薫はいきなり大君の衣のすそをつかんできました。(まだ私のことをあきらめていないのか...)大君は薫に「中の君の所に行ってほしい」と懇願しますが

 

「いいえ、もう中の君さまの所には匂宮が...」薫は打ち明けます。弁の君が薫と思って中の君の部屋に案内したのは、こっそりやってきた匂宮でした。

匂宮と中の君は結ばれました。

 

「なんということを...私たち姉妹を何だと思っているのですか」大君は怒りと呆れで言葉も出ません。

「おわびはいくらでもします。もうどうにもならないとあきらめてください」薫は詫びながらも、大君に迫る勢い...

ですが、こちらは結局一線を越えることなく、朝を迎えました。(続く)