総角3 そこにいたのは...
薫を大君の寝所に入れることにした女房たち。
ん、でも中の君さまがいつもいっしょに休んでいらっしゃる。でも「今日は別々にお休みください」とも言えない。まあ、薫さまは大君さまの気配は分かっておいでのようだし...
一方、大君は眠れずにいました。そこへ人の気配。
薫さまだ!
大君は眠っている中の君を残して、隠れてしまいました。
(薫)おや、大君はひとりで眠っていらっしゃる。これはちょうどよい。
あれ、なんか雰囲気が違う...これは中の君だ!
いったい何事!?驚いている中の君の様子を見て、薫は「中の君は何も知らなかったようだ」と思います。
いまさら部屋を出るのも決まり悪いので、中の君と話をして夜明かしすることに。中の君は、大君が「あなたは世間並に結婚して欲しい」と言ったことを思いだし「こんな事をされても困るわ。お姉さまのひどいこと」と情けなく思います。
翌朝、薫は女房の弁の君に昨夜のことを話します。
弁の君は(大君さまはなんと強情な...薫さまが気の毒だ)と思います。
大君は(きっと女房の誰かが、薫を寝室に引き入れたのだろう。女房といえど、油断ならないわ)と警戒しています。
よーし、大君がその気なら、こっちも考えがある。薫は何やら企んでいます。(続く)