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宿木4 新たな女性の登場

どうにも中の君への思いが募る薫。中の君の夫の匂宮(におうのみや)が不在の時を見計らって、中の君を訪ねます。

 

話しは亡くなった大君(おおいぎみ)の話になります。

いまだに大君を忘れられず、その思いを妹の中の君にぶつけてしまう薫。

「大君の人形でも作って、そばに置いておこうかと考えています」などと話します。

 

「人形の話で思い出したのですが...」中の君が話します。

「この夏に、わたしと関わりが深いと名のる女性が訪ねてきまして、その方は驚くほど姉に似ているのです」

 

一体、どういう関わりがあるのですか?薫は聞き出そうとしますが、詳しいことは分からないと中の君。

 

 

そこで、薫は9月に宇治へ行き、当時を知る尼に話を聞きます。

 

大君と中の君の父、八の宮は姉妹の母である妻を亡くした後、しばらく妻の姪に情けをかけていた時期がありました。

妻の姪は女の子を出産しましたが、八の宮は女の子を自分の娘と認知することはありませんでした。

そのため、妻の姪は女の子を連れて八の宮の元を離れ、地方官の後妻となりました。

このたび、女の子が地方から都に戻ってきたので、中の君を訪ねてきたそうです。

 

ずっと大君を恋しく思っていた薫。その女の子が大君に似ているのなら、ぜひ会いたいと思い、尼にも「自分が会いたいと言っていたと先方にも伝えて欲しい」と頼みます。

 

話が大きく動く予感です(続く)