源氏物語を楽しもう‼️

源氏物語の魅力を目一杯伝えたいブログ

東屋2 理想は高く

中の君の屋敷に身を寄せることになった浮舟。

そこへ中の君の夫、匂宮(におうのみや)が中の君の部屋にやってきました。浮舟の母はこっそり匂宮を見て見ることに。

 

「まぁっ、まるで桜の花のような方だわ!」感嘆する浮舟の母。

中の君と並んでいる様子は、まさにお似合い。赤ちゃんをあやしている様子でさえ素晴らしい!

匂宮に仕える人々も多く、こんな方の奥様になられた中の君の幸運をうらやましく思います。

 

あら、あそこにいるのは...浮舟との縁談を破談にした左近少将(さこんのしょうしょう)。彼は匂宮の配下なのです。

匂宮さまを見た後では月とスッポンだわ。なんであんな男を無難だと思ったりしたのかしら。

 

匂宮は宮中へ出仕したので、浮舟の母は中の君と話をします。

しばらく話をしていると「薫さまがお越しになりました」とのこと。

せっかくなので、浮舟の母は薫もこっそり見てみます。でも匂宮さまを越えることはないでしょう...

 

「昨夜からお后さまの具合が悪く、おそばについておりました。今戻ったところです」中の君と話をする薫。

な、なんと、この方も優雅に美しい!浮舟の母は驚嘆します。

匂宮さまも薫さまも、年に一回会えるだけでも満足だわ...

 

薫が帰った後、「薫さまが浮舟に逢いたいとおっしゃっていました」と中の君に告げられた浮舟の母。

浮舟だって、高貴な方のお側にいても見劣りしないわ。理想は高く持たなくては...

中の君の生活ぶりや、匂宮と薫を見て、浮舟の母は少々強気になっています。(続く)