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東屋(あずまや)1 継子はつらいよ

大君(おおいぎみ)と中の君の腹違いの妹、浮舟(うきふね)。これまでどんな生活をしていたのかと言いますと。

 

浮舟の母は、浮舟の父の八の宮と別れた後、地方官の常陸介(ひたちのすけ)と再婚しました。

常陸介は亡き妻との間にたくさんの子どもがいて、浮舟の母との間にも幼い子がたくさんいました。

そのため、浮舟は常陸介から継子扱いされ、肩身の狭い思いをしていました。

 

浮舟の母は、美しく育った浮舟を一人前に幸せにさせたいと願い、良い縁談を探していました。そして、左近少将(さこんのしょうしょう)という方と縁組みさせることにしました。

 

しかし、左近少将の目当ては常陸介の財力。

そのため、浮舟が常陸介の継子と知ると(継子では援助が見込めない)と考え「そんな話は知らなかった。実の娘と結婚したい」と言い出しました。

 

縁談の仲介人から話を聞いた常陸介は、大人になったばかりの娘を左近少将に差し上げようと決めてしまいました。大急ぎで自分の娘の結婚準備を始めます。

 

このまま浮舟がこの屋敷にいたら、辛い思いをするだけだ。

そこで浮舟の母は中の君に手紙を書いて、しばらく浮舟を中の君の所に居させてもらうことにします。(続く)