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紅梅 意中の人は...

亡き柏木の弟で、紅梅と呼ばれた方は、妻に先立たれたあと、真木柱(まきばしら)と呼ばれた方と結婚しました。真木柱も、夫の宮様と死別していました。

紅梅は先妻との間にふたりの娘、真木柱との間に息子がひとり、そして真木柱が亡き宮様との間に授かった宮の御方(みやのおかた)と呼ばれる姫君の4人の親になっています。

 

娘たちが成人すると、あちこちから縁談がきました。今上帝(きんじょうてい)や皇太子からも、お話が来ています。

今上帝のお后、明石の中宮(ちゅうぐう)には勝てるはずもない、というので、こちらは辞退。皇太子に長女を嫁がせることにしました。皇太子にも、既に大切にされている妃がいますが、気後れするのも良くないと考えています。

 

次女は、匂宮に嫁がせたいと考えています。

紅梅の成人前の息子は、行儀見習いとして宮中にいますが、匂宮は息子を可愛がっています。匂宮は紅梅の息子に「キミとだけの付き合いでは物足りないと思っている、と言っておきなさい」と話していて、紅梅は喜んでいます。

一方、宮の御方は、自分の結婚はキッパリあきらめています。控えめだけど愛嬌のある方なんですがねぇ。実の父を亡くした日陰の身の自分に、結婚はムリ、と思っていらっしゃるのでしょうか。

紅梅は妻の真木柱に「自分の娘と同じように、結婚の世話をするつもりだ」と話していますが...

 

 

匂宮は紅梅の息子に思わせ振りな事を言っていますが、実は興味関心があるのは宮の御方。紅梅の息子に「こっそり渡してくれ」と手紙を託します。

 

宮の御方からの返事は全く無し。匂宮は「負けるのはイヤだ」と意地になっています。

 

事情を知った母の真木柱は「結婚に無関心な娘に手紙を送られても...」と困っています。

匂宮は将来有望な方だけど、浮気な方と聞いている真木柱。結婚は断念していますが、たびたびくる手紙は恐れ多いということで、母の自分がときたま返事を送っています。