真木柱6 みんなのその後

玉蔓はその後宮中に赴くことはありませんでした。

大将の息子たちと仲良く過ごしています。

十一月には男の子が産まれました。

玉蔓の実の兄弟たちは「冷泉帝には皇子がいないから、帝のお子としての男の子ならよかったのに」と言ってます。

実家に戻った元奥様は、病気が悪化しています。

大将は、生活援助は細々としています。

真木柱の姫君は、弟たちから玉蔓と仲良くやっていると聞いて、私も自由に振る舞える男だったらと思います。父の大将に会いたいのですが、母が許してくれないのを悲しく思っています。

最後に、一部読者から人気の近江の君情報。

近江の君は宮仕えは無理らしいとみて、今度は恋愛活動に走っています。

夕霧がやって来た時には

「沖を漂う小舟さん、寄る所が無いのなら私が寄って行きますわよ」

相手がいないなら私はどう？大胆なこと言ってきました。

なんだ、このぶしつけな人は？...ああ、近江の君という人だな。

「沖を漂う小舟は、思わぬ所へ寄ったりしませんよ」

ゴメン、その気はないから。そっけない返事でした。

これで玉蔓をめぐる話はおしまいです。次回からは本文に戻ります。近江の君情報も多分おしまいかな。