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真木柱5 困る美女

前回書ききれなかったので、今回書きます。

 

紫の上の父の宮様って...

自身は冷泉帝のおじさまで、冷泉帝の後見である源氏の君と、次の帝の東宮(とうぐう)のおじさまであるひげ黒の大将が婿殿なのだから、普通に考えればものすごく栄えた方だろうに...

源氏の君とは仲が良くないし、娘と大将は離婚するし。

何でこうもうまくいかないのかしら?

 

 

さて、年が明けて一月、玉蔓は宮中へ出仕しました。二人の父親に夫の後見もあって、並みのお妃より華やかです。

 

冷泉帝、玉蔓が来たというのでさっそく会いに行きます。

玉蔓が美しいのに満足した帝「どうしてなかなか逢えない貴女を、深く思ってしまったのでしょう」

「深い思いがあることを忘れず、これからしっかりお仕えします」玉蔓は生真面目に答えます。

 

冷泉帝が恨み節を言うのを聞いて玉蔓は「この先困ったことにならなければいいけど...これだから男女の仲は難しい」と困っています。

 

一方、ひげ黒の大将は、冷泉帝が玉蔓の部屋に行ったと聞いて「あんな美しい人をご覧になったら...」と大焦り。何度も玉蔓の退出許可を願います。

 

やっと許可が降りると大将は「玉蔓は風邪をひいたので、家で養生させます」と言って、自分の屋敷に連れ帰ってしまいました。

 

まさかこんな思いきったことをするとは...源氏の君、玉蔓を完全に奪われてしまい悔しく思います。(続く)