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行幸4 あいつ、娘をどうする気だ?

源氏の君が話があると...何だろう?

あいつの息子と、オレの娘の雲井雁(くもいのかり)の縁談かな?

まあ、あちらから話があったら折れてやってもいいかな...

 

と思ってやってきた内大臣。しかし、切り出されたのは玉蔓の話。

 

えっ、あの子が...!?

ずっと探していたあの子が無事でいたとは...。

内大臣、涙がこぼれます。

玉蔓の裳着(もぎ)の出席も、もちろん承諾しました。

 

ところで、不思議なのは、内大臣は源氏の君に「何でもっと早く言ってくれなんだ」と言わなかったことです。一人前に育ててくれたから、かな?

 

内大臣としては早く会いたいと思いますが、気がかりなこともあります。

あいつ、玉蔓をどうする気なんだ?

もしかしたら、もう玉蔓に手を出しているかもしれない。

今回、こうして実の親が誰かはっきりさせて、正式に夫人のひとりにしようということだろうか...

 

...まあ、源氏の君が婿殿というのは悪い話ではない。玉蔓を宮仕えに出すとしても、我が家からは弘徽殿女御(こきでんのにょうご)が冷泉帝の妃になっているし、仲違いされても困る。とにかく、源氏の君の意向に従おう。

 

 

うーん、内大臣としては、「玉蔓はオレの娘なんだから、こっちへ返してくれ」とは言えないようです。

当時の法律やしきたりがわからないのですが、玉蔓は源氏の元に留められるようですね。

 

こうして、二月に玉蔓の裳着が行われました。

源氏の息子、夕霧も実情を知らされ「それで父上は玉蔓の君にあんな馴れ馴れしい態度をとっていたのか」と納得します。(続く)