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行幸3 はたして信じてもらえたかな?

ところで、玉蔓は女性の成人式である裳着(もぎ)をまだしていません。

年明け二月に行うことになりました。

 

裳着で一番大事な役目に腰結(こしゆい)というのがあります。

源氏の君としては、腰結を内大臣にしていただいて、玉蔓が実は内大臣の娘であることを知ってもらおうと考えています。宮仕えさせるのに、親を偽った状態でさせるのもよくないからです。

 

しかし、内大臣は「昨年の冬から母の大宮が病気がちなので、引き受けられない」と言っています。

 

大宮は源氏の君にとって、お姑さんなので、源氏の君はお見舞いついでに助け船をおねがいしました。

 

「実は、こちらで引き取った子が内大臣の子だと分かりまして。引き取った時には詳しい事情をその子から教えてもらえなかったのです。宮仕えさせようと年齢を聞いたら、内大臣の子だと分かったのです。このことを彼に伝えていただけないでしょうか」(←作り話です)

「まあ、息子は子どもだと申し出る人をいろいろ引き取っているというのに。その子はどうして間違えて源氏の君の方に申し出たのでしょう」

 

果たして大宮が源氏の君の話を信じてくれたか分かりませんが、大宮は内大臣に「源氏の君があなたに会ってお話したいことがあるそうです。こちらに来てください」と使いを送りました。(続く)