少女3 冷泉帝のお后決め
そろそろ冷泉帝も正式なお后を決めてもいい頃だということで、どなたを選ぶか世間では騒いでいます。選ばれたのは、源氏の君が後見する梅壺女御。女御は秋がお好きなので、秋好中宮(あきこのむちゅうぐう)と呼ばれます。
世間の人は「中宮様は母君と違って、すばらしく幸運に恵まれていらっしゃる」と驚きました。
源氏の君はトップの太政大臣(だじょうだいじん)に就きますが、政治運営は義理の兄の内大臣(ないだいじん)に譲ります。パワーバランスをとったのですかね。
内大臣は自分の娘が中宮にならなかったことを悔しく思います。そして、次の中宮争いに向けて動き始めました。
とりあえず皇太子、東宮(とうぐう)の元に娘を輿入れさせたいところです。そこで目をつけたのが雲井雁(くもいのかり)と呼ばれる娘。
雲井雁は両親が離婚し母親に引き取られましたが、母親は再婚。大臣家の娘が連れ子扱いされるのはどうかということで、父方の祖母の大宮に育てられました。内大臣は雲井雁をさほど可愛がっていませんでしたが、この娘を東宮の元へと考えています。
内大臣は母の大宮と対面し、雲井雁を東宮の妃にしたいと話します。
帰る前に、こちらの女房の顔でも見ていこうと、女房の部屋に行きます。
するとひそひそ話が聞こえてきました...(続く)