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若菜 上7 表面上は祝い事だらけ

女三宮との結婚を後悔する源氏の君。

「源氏の君の第一の女性」という立場は、いかに不安定な立場だったのかを思い知らされる紫の上。

二人の仲に静かに走る亀裂...

 

内面は暗雲が立ち始めた源氏の君ですが、表向きはお祝いムードです。

 

今年は源氏が40歳を迎え、「長寿のお祝い」が行われます。(短命なこの時代では、40歳まで生きれば長寿です)

 

1月には源氏の養女の玉蔓(たまかずら)、10月には紫の上、12月には冷泉帝の后の秋好中宮(あきこのむちゅうぐう)がお祝いの行事をします。

冷泉帝としては朝廷主宰でお祝いをしたかったのですが、源氏の君はお断りなさったので、冷泉帝の命を受ける形で源氏の息子の夕霧もお祝いをします。

 

 

さらにおめでたいことが。

皇太子である東宮(とうぐう)に嫁いだ源氏の君の娘、明石の女御(にょうご)が夏に身ごもったことが分かりました。

おめでたいことですが、女御はまだ10代の前半。若すぎる妊娠に「無事に出産できるだろうか」と人々は心配しています。

 

 

いやはや、これだけ見ていると、源氏の君は尊い姫宮を奥方に迎え、40歳のお祝いが盛大に行われ、さらに東宮の妃になった娘が妊娠。

めでたいことだらけの一年だな~と世間は思っているでしょう。

 

でも、源氏の君と紫の上の絆は揺らいでいました。(続く)