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薄雲2 娘の将来を考える2

「源氏の君を信じて、あの子をあちらに渡しなさい。会えなくなるのは辛いけど、あの子の将来を考えなければなりません」尼君は言います。

 

「源氏の君は立派な方ですが、皇族を離れ臣下になられたのは、お母上が女御より下の更衣(こうい)だったからです。それだけ母親の身分は子に影響を与えます。それに、他の高貴な方が源氏の君の娘を産んだら、あの子は軽い扱いをされてしまうでしょう。すべてあちらに任せましょう」

 

こういった説得もあり、明石の君は娘を紫の上にお願いすることにしました。師走には引っ越す予定です。(続く)