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絵合(えあわせ)1 冷泉帝のココロをつかめ!

絵合。これは左右に別れて絵を出しあい、優劣を競い合う遊びです。ほかにも和歌の優劣を競う歌合(うたあわせ)、貝殻の美しさや珍しさを競う貝合(かいあわせ)というのがあります。歌合には男女で恋の歌の優劣を競い合うものもあります。

 

六条御息所の娘は、源氏の君と藤壺の支援を受けて冷泉帝の妃になりました。梅壺女御(うめつぼのにょうご)と呼ばれます。

冷泉帝は、源氏の君が後援する女御だからと大切にしていますが、お相手が年上ということもあり、ちょっと気が引けている様子。先に女御になった葵の兄の娘、弘徽殿女御(こきでんのにょうご)と打ち解けて遊んでいます。

 

しかし、絵の好きな冷泉帝。梅壺女御も絵がお好きと知り、そちらに行っていっしょに絵を描くようになりました。ヤバいと思った葵の兄。趣向を凝らした美しい絵を集めて弘徽殿女御に送ります。冷泉帝のココロをつかむことは、将来の正式な妃、中宮(ちゅうぐう)を決めることにつながりますから。

 

美しい絵をご覧になった冷泉帝「梅壺女御にも見せたいから持っていきたい」と言いますが「ダメです。大事な絵ですから」

それを聞いた源氏の君「アイツは相変わらず大人気ないなあ(笑)わが家にも古い絵がありますから、お持ちします」

 

というわけで、紫の上といっしょに絵を選びます。

できばえだけでなく、内容も大切です。例えば長恨歌(ちょうごんか)。玄宗皇帝(げんそうこうてい)と楊貴妃(ようきひ)の悲恋物語楊貴妃は国を乱した元凶として処刑されてしまいます。冷泉帝と梅壺女御には縁起でもないので、贈らないことに。

 

おや、紫の上が見たことのない絵があります。(続く)