花散里2 穏やかなひととき
目的の屋敷に到着した源氏の君。お屋敷は静かな気配です。
二十日の月が出て、橘がよい香りです。女御は年配の方ですが、品があってかわいらしい方です。華やかな寵愛はなかったものの、院とは仲睦まじく過ごされた方でした。源氏の君は昔語りをしているうちに泣けて来ました。
妹の花散里の君の部屋に入ります。お会いするのは久々ですが、世にも美しい源氏の君の姿に辛さも忘れたご様子。心打ち解けてお話されます。
葵の巻から人が亡くなったり、もののけが現れたり、世の中の情勢が変わったりと殺伐としていました。そんな中の、穏やかな語らいの時間が流れます。
さてさて、この時間も終わりです。次回は新しい章に入ります。