紅葉賀(もみじのが)1 文章の限界を感じる
10月、帝は離宮へ行幸されます。しかし、お妃方は一緒に行けません。帝は特に藤壺がご覧になれないのを残念に思い、宮中で試楽(しがく リハーサル)を行います。
源氏の君は葵の兄とともに青海波(せいがいは)を舞います。夕陽が差すなか舞う源氏の君の美しさに帝も仕える人々も涙を流します。吟詠の声は極楽に住まう鳥のよう。袖をふる姿が光り輝いています...
...あ~、このシーンの源氏の君の美しさをもっと伝えたいのに、言葉が見つからない!!私の言葉ではこの辺が限界か...
こういう時、マンガは強いなと実感します。筆を尽くすより、美しいイラスト1枚の方が説得力ありますもの。
弘徽殿女御は源氏の君を「神様も魅了させそうだこと。気味が悪い」と言っています。神隠しにあうんじゃないかという意味で、若い女房は「そんなこと言わなくても」と思います。
藤壺は「源氏の君があんなことをしなければ、もっと素晴らしいと見れたのに」と思います。
この日の源氏の君の美しさがかえって魔物を呼ばないかと、あちこちの寺で魔よけの読経がされたそうです。本番は無事、盛大に行われました(続く)