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紅葉賀6 異例の中宮人事

7月になって、藤壺中宮(正式な妃)なりました。これは異例だったかもしれません。なにせ、20年以上女御を務め、皇太子の母である弘徽殿女御を差し置いて、藤壺中宮にしたのですから。

 

帝としては次の皇太子に藤壺の子を、と考えています。しかし、藤壺の身内は親王ばかりで後ろ盾としては弱い。そこで、母の藤壺をしっかりした地位につけることで子の立場も安定させようとしています。

 

弘徽殿女御が動揺したのは当然です。帝は「皇太子の世も遠くないのです。そうなると母のあなたは皇太后になるのですから」と言います。どうやら帝は位を譲るつもりです。世の中もいろいろと変わりそうな予感です。

 

源氏の君は藤壺が遠くに行ってしまうようで、心が乱れます。

 

次回から新しい章に入ります。