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紅葉賀5 源氏の君、帝に叱られる

乱れた気持ちを落ち着けようと、源氏の君は紫の姫君に会いに行きます。

姫君は和歌を引用して「会う時間が少ないですわ」と、ちょっとませたことを言っています。「あらま、憎たらしいことを言う。見飽きられたら困ると私は思っていますよ」と源氏の君は言います。

 

そして、源氏の君は笛を、紫の姫君は箏(そう)の琴で「ほそろぐせり」という曲を合奏します。紫は賢くてもの覚えもいいところが源氏の君のお気に入りのようです。

 

「そろそろお出かけの時間です」と言われた源氏の君。それを聞いて紫の姫君はしょんぼりしています。源氏の君が「私がいないと寂しいですか?」と聞くと、うん、とうなずきます。かわいそうになったのか源氏の君は「出かけるのは止めよう」と決めます。源氏の君、紫の君がかわいくてしかたないんですね😃

 

 

こんなことが何度もあって、世間では噂になっていました。左大臣家では「いったい誰かしら」「まだ幼い子供らしいわ」と女房たちが言いあっています。

しかもこの噂、帝の耳にも入って、帝は源氏の君を注意します。「左大臣はそなたが幼い時から支えてくれているのだから、あまり冷たい態度を取らないようにしなさい」

 

確かに、左大臣は源氏と葵が不仲でも、変わらず源氏を大切にしています。源氏ももう少し応えてあげたらと思いますが、葵にどう向きあえばいいやらわからない様子を見ると、光源氏も大変だねと思ってしまいます。

 

そんな中、源氏の君にはこの頃他に付き合う女性が。相手は57、8歳の老婆。(この時代は40歳で長寿の祝いをするので、57歳は老婆です。あしからず)10歳の女の子といい57歳の老婆といい、源氏の君は幅広く(←皮肉)いろんな女性と付き合っています。(続く)