絵合4 源氏の長年の望み
栄華の真っ只中にいる源氏の君ですが、密かに出家して僧になりたいと願っています。
昔から、若くして高い身分に昇った者は短命だった。これ栄華が続けば、命を縮めるかもしれない。冷泉帝がもう少し大人になったら出家したい。
そう思って、静かな山里に御堂を建てて準備をしています。
とはいえ、まだ幼い子どもたちの将来を見たいという思いもあり、そう簡単には出家できないようです。
実は、源氏の君は昔から出家願望がありました。
葵の上を失った時、藤壺との恋に悩んだ時。
でも、「子どもや紫の上を放っておけない」「先に藤壺が出家してしまい、自分も出家したら冷泉帝を支える人がいなくなってしまう」といろいろ出家できない現実がありました。
果たして、源氏の君が出家する日は来るのでしょうか。
次回から新しい章に入ります。