花宴(はなのえん)1 危ない予感
年が改まり、春の2月20日過ぎ、桜の宴が行われます。前の章が紅葉で秋だったのに対し、次は花で春としています。(この時代はただ「花」と書かれていれば桜を意味します)今回も源氏の君の素晴らしい様子が描かれています。漢詩と、紅葉賀の巻でも称えられた舞が皆を感嘆させました。
夜更けに宴が終わった後、源氏の君は藤壺に会えるチャンスがないかと藤壺の部屋をうろうろ。しかし鍵がしっかりかかってます。
ふと弘徽殿を見ると、戸が開いています。弘徽殿女御は帝に呼ばれて不在で、人も少なげです。奥の戸も開いています。「無用心だな。こういうことから間違いが起こるのだ」と源氏の君は思います。
そして、間違いが起きるのです。(続く)