末摘花3 千年経っても変わらないもの
源氏の君が初めて常陸宮の姫君の顔を見たのは、雪の降ったある朝。その顔は...
鼻が象🐘のよう。高く伸びて垂れていて、先が赤い
顔は色白というより、雪もびっくりの白くて真っ青
額ははり出ていて、その上面長
源氏の君、「どうして隈無く見てしまったんだ...」と思いますが、珍しいのでやっぱり見てしまいます。
しっかし、ここまで容貌を細かく描いているのも珍しいです。源氏の君でさえ「光り輝くように美しい」くらいの表現なのに。
源氏の君の評判は千年後には変わりましたが、常陸宮の姫君の評判が変わることはなかったようです。彼女が絶世の美女と言われたことはなかったです。たぶんこれから千年後も醜女(しこめ)として扱われるのでしょう。(続く)