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少女6 誰からの恋文だ!なに、相手は...

年末のお祭りでは、舞姫を五人宮中に差し上げています。巻名の少女(おとめ)は、この舞姫を指しています。

今年は源氏の君も一人お世話することになっていて、源氏の君は乳母子の惟光(これみつ)の娘を舞姫に選びました。

 

支度のため二条院に舞姫が来ている時、夕霧はそっと舞姫の部屋を覗きます。なかなか美しい姫です。(当時の恋はこうやって始まります)

でも、こちらの舞姫は今後宮中で典侍(てんじ)として宮仕えする予定です。夕霧は「自分の年齢や位がしっかりしていれば、結婚の話をすることができるのに」と残念そう。

 

それでも、惟光の息子に、舞姫に手紙を渡してほしいとお願いします。

 

息子が舞姫と一緒に手紙を見ていると、あら、父親がふいにやって来ました。びっくりする二人。

「何の手紙だ」思わず二人とも顔が赤くなります。「恋文など預かるもんじゃない。誰からだ」「あの、源氏の殿の若様に頼まれて...」

「なに、殿の若様からか!」コロッと笑顔になる父親。母親にも手紙を見せます。

 

「若様が娘を夫人のひとりとして一人前に扱って下さるなら、宮仕えよりいいかもしれない。殿は、お相手された方は見捨てない方だしな。もしかしたら、私は明石の入道のようになれるかもしれんぞ」とホクホク顔です。

 

雲井雁のこともままならないけど、こちらの舞姫のこともなかなか大変そう。まあ、こちらは父親が乗り気ですけど。(続く)