松風6 紫の上はご機嫌ななめ
二条院に帰ってきた源氏の君。「いや~、風流ぶった奴らに引き留められてまいったよ」と言いますが、紫の上は機嫌を直しません。帰りが遅かったのは、明石の君に引き留められたからじゃないの、とでも言いたげです。
源氏は夕方に御所へ向かいますが、出かける前に明石の君に手紙を書いています。女房たちは憎たらしいと思います。まあ、しげしげと...
源氏の君は今日は御所で宿直なのですが、紫の上がご機嫌ななめなので、夜更けに帰ってきました。(おい、宿直はいいのか)
すると、明石の君から返事が来ました。隠しもせずに手紙を読む源氏。見られても差し支えない内容なので紫の上に
「これは破って捨てておくれ。こんな手紙は似合わない年齢になったからね」手紙は広げたままです。
そんな手紙見たくもないわ。と思いつつ...
「ふふふ。見まいと思いながらも、チラチラと見ているね」源氏の君、笑ってしまいます。(続く)