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関屋(せきや)1 思いがけない再会

今度は空蝉(うつせみ)のお話です。源氏の君に言いよられ、心を残しながらも自分は人妻と源氏の君を拒んだ女性です。

 

空蝉は、夫が常陸へ赴任することになり、彼女もいっしょに常陸へ行きました。その間に源氏の君は二年半を須磨と明石で過ごします。源氏の君が都に戻った翌年の秋、空蝉は夫と共に都へ戻って来ました。

 

ちょうど同じ日、源氏の君は石山寺へ参詣に向かっていました。このままだと、逢坂(おうさか)の関あたりで鉢合わせになってしまいます。天下の源氏の君に、地方官である自分たちが楯突くようなことはできません。迎えの者から連絡を受けた一行は、杉の木の下に車をとめて源氏の君に道を譲ります。

 

通りかかった源氏の君「あの一行は?」「常陸守(ひたちのかみ)の一行です。」すると空蝉もいるのか...源氏の君は懐かしく思います。

空蝉も、昔を思い出して切なくなります。

 

 

源氏の君は空蝉の弟を呼んで伝言しました。「今日の関での出迎えを、軽く思わないでください」

こうして再会できたのは、縁があるということですから...(続く)