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賢木10 こうなったらやることはやろう

弘徽殿大后の部屋にやってきた右大臣。思ったことを口にだす性格なので、あれこれと大后に言います。

 

「これこれこういうことがあった。この手習いが証拠です。全く、朧月夜は出仕前に源氏の君に手をつけられ、それなら正式に源氏の君を婿に迎えようかとしたが、それは興味ないと。だから朧月夜は正式に女御とすることができなかった。まあ、今の帝は他人に手をつけられたからといって朧月夜を見捨てる方ではないが、源氏の君はまだこんなことをするとは...清浄を旨とする斎院にまで言いよっているというし」

 

激しい気性の大后はさらに怒りが収まりません。

 

「皆が昔から今の帝を軽んじているのです。左大臣はひとり娘を兄の皇太子ではなく弟の臣下になる源氏にくれてしまったし、朧月夜も正式な妃になれず、それでも引き立ててあげようしているのに、気のある男になびくとは。朝廷に対し背を向ける態度をとっているのは、東宮の世が早く来るよう願っているからでしょう」

 

うわっ、かなり怒っている...右大臣、これはちょっとマズイと思ったのか「まあ、今回は内裏に申し上げずに、まず内々に朧月夜を注意しておきましょう」となだめます。

 

しかし大后は「私がいるこの屋敷にずけずけと乗り込んでくるとは...こちらを軽く見ているからだわ」これを機会にやるべきことはやろうと画策します。

 

 

どうやら大后は源氏の君を徹底的に潰すつもりです。

 

 

次回から新しい章に入ります。