源氏物語を楽しもう‼️

源氏物語の魅力を目一杯伝えたいブログ

夕顔1 思いがけない出会い

源氏の君は、今日は乳母のお見舞いに出かけました。門が開くのを待っていると、隣の家の垣根に白い花が咲いています。

お付きの者に「あれは何の花か」と尋ねると「あれは夕顔と申します。身分の低い者の家に咲くのです」

 

「かわいそうな運命の花だね。一輪とって参れ」と花を取りに行かせると、家の中から召し使いの女の子が扇を持って現れました。

「これに乗せて差し上げてください。枝もしっかりしていない花ですから」

 

 

古来より源氏絵のモチーフにされているシーンです。

私は梶田半古という画家の源氏物語画集を持っていますが、かわいらしい女の子が描かれています。

 

 

お見舞いが終わって源氏の君が先ほどの扇を見ると、和歌が一首。内容は

「白露の光を添えた夕顔の花のように美しいあなた。あて推量に源氏の君かと見ました」

女性の方から歌を詠むとは大胆な行為です。でも源氏の君は気に入った様子。返事をしたためます。

「近くで見れば分かるでしょう。夕方でしたので、花の夕顔がぼんやりとしか分からなかったので」

 

そして乳母子に隣の家のことを調べるようにと言いつけます。やれやれ、こっちは病人の看護をしているのに。それでも乳母子はいろいろ調べていきます。

 

夕顔の家の女性が気になりますが、次回は他にお付き合いをしている女性を紹介します。