空蝉3 結末はいかに
空蝉は悶々と眠れない夜を過ごしています。
源氏の君から手紙が来なくなったのでホッとしている反面、あの一夜が忘れられないのです。
あら、誰かいる...?この香りは...源氏の君!
あわてて床を抜けだしました。
源氏の君は寝ている女を抱き起こします。あれ、この前より大柄。それに反応が鈍い。...もしかして紀伊守の妹か。(そう、空蝉といっしょに寝ていたのです)でもここまできて人違いですというのもばつが悪い。結局、彼女と一夜を過ごしました。
空蝉が残した薄い衣を持って帰る源氏の君。まるで蝉の脱け殻、空蝉のようだと嘆きます。ここから彼女は空蝉と呼ばれます。
最高の男性と言われる源氏の君でも、なびかない女性がいたのです。
ちなみに、源氏絵で、空蝉を探す源氏の君と逃げ出す空蝉を描いた作品があります。なかなかおもしろい場面をチョイスしたものだと思いました。
次回は新しい章に入ります。