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澪標7 娘を貴方の愛人にしないで!

天皇が替わられたので、伊勢神宮に仕える斎宮(さいぐう)も交代になりました。それに伴い、前斎宮と母親の六条御息所は都に帰っています。

六条御息所は重い病を患い尼になっていました。源氏の君はお見舞いに伺います。

 

御息所は娘のことを源氏の君に頼みます。

「どうか娘をよろしくお願いいたします」

「お言葉が無くても、後見するつもりでいました。どうか心配なさらずに」

「しかし、女の子は母親がいなくなると世話が大変です。ましてや、あなたの愛人になってしまったら...他の女性から妬まれるなんてこともあるでしょう。どうか娘を、あなたの思い人のひとりにはしないでください」

 

これはまたストレートに言うなあ😓と源氏は思いますが

「近年の私は分別があるので大丈夫です」と答えます。でも、チラリと前斎宮の様子は覗いてみています。なかなかかわいらしい様子。でも、母君のクギが...

 

七、八日後、六条御息所は亡くなりました。

 

 

源氏の君は前斎宮を自分の養女として冷泉帝の後宮に入れたい考えですが、朱雀院が前斎宮をご希望しています。帝時代、前斎宮が伊勢に出発する際に直接顔を合わせているので、前斎宮を忘れていないようです。

源氏の君、そういうことからも、前斎宮を手放すのは惜しいようです。(続く)